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流通ジャーナリスト 購買促進コンサルタント金子哲雄がお届けする売場直送レポート


by koto-style
「物価高がアメリカ人の健康状態をプラスにする」_d0015277_035019.jpg北米最大の食品ショーFMIの中で行われた講演会でも、今後の食品スーパーの生き残りを図る際のキーワードとして健康志向を強調していました。ラスベガスに来て改めて思ったことはニューヨークよりも肥満体形の方を目にする機会が多いということです。自分も肥満体形かもしれませんが、日本でいう肥満と度合いが異なり、体重100kg超の方も10人に2人の割合くらいで見かけます。かつて、大相撲のラスベガス興行の際、現地の方はお相撲さんを見て「意外と小さい」との感想だったそうです。そりゃ、体重100kgの方が120kgの力士を見ても、たいして大きいとは思わないでしょう(笑)。では、なぜ、過剰に太るまで食事を食べ続けるのかとスーパー関係者に尋ねたところ、都会を除き地方都市では車通勤が一般的で運動不足になりがち、さらに驚いたことに州や市町村によっては義務教育に体育がないところもあります。つまり、運動する習慣は体育系のクラブに所属しない限り”ない”といっても過言ではありません。さらに、病気を予防するといった概念は一部のライフスタイル層が中心であり、まだまだ、病気になったら治すという考え方が一般的なようです。アメリカにおいても企業の社会的貢献活動の一貫からマイバッグ運動などが始まりつつありますが、消費者の間では不評のようです。というのは、週末に1週間分の食材をまとめ買いするといった買い物スタイルが主流のため、マイバックでは小さすぎるわけですね。まとめ買いには良いまとめ買いと悪いまとめ買いがあります。悪いまとめ買いはドリンク類のように、冷蔵庫の中にあると、ついつい飲みすぎてしまいます。昨今の物価高により、まとめ買いの量や食べる量を減らすことで健康的な暮らしをしようというマインドが生まれつつあるようです。皮肉な話ですが、物価高がアメリカ人の健康状態をプラスにするかもしれませんね。
# by koto-style | 2008-05-11 00:33 | スーパーマーケット
「売れ残りを集めると、強力な集客力と生み出す」_d0015277_8492744.jpg西武池袋線入間市駅から車で15分、国道16号線沿い、コストコ入間倉庫店の隣に、三井アウトレットパーク(MOP)入間がグランドオープンしました。MOP入間は全国7つのMOPの中でも最大規模を有し、総敷地面積85870㎡(臨時駐車場含む)、店舗面積32000㎡、駐車場台数・約3200台、そしてテナント数は204店(アウトレットは181店)、ユナイテッドアローズ、ナイキ、プーマといった定番ブランドに加え、日本初上陸もしくはアウトレットへ初出店のショップも44店に及びます。商圏エリアは自動車、電車利用で90分圏内、商圏人口は約1400万人を想定しています。施設全体の環境デザインのテーマは森のリズム。武蔵野の雑木林に見る木々のリズムをモチーフにし、モダンな施設のデザインと融合させ、個性的な売場環境づくりを目指しています。つまり、単に売場を提供するだけでなく、お客様に心地よい一日を過ごして頂くような“空間づくり”なわけですね!何よりもオープンを心待ちにしていたのは首都圏を中心に店舗展開する自転車専門店ワイズロードがアウトレットモール内に初出店したことです。今まで欲しいけれども、ちょっと値段が高くて買うのを躊躇していたモデルが、輸送中、目立たないけれども傷がついてしまった、新品だけれども、売れ残って旧型モデルになった掘り出し物を中心に品揃えされています。ちょうど、自転車を買い、フレームにマッチする色のペダルを探していたのですが、運よく”箱が潰れた新品”を見つけ、新品の3割引きで買うことができました。ネットオークションなど流通経路が多様化している今、定価で買うことがバカバカしく感じます。売れ残ったもの、流通過程で傷がついてしまったものなどを一堂に集め、市価の2割~8割引きで販売すると、百貨店を凌駕する集客力を持つ。なんだか、弱い商品もスターになれるアウトレットって好きなんですよね(笑)。

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# by koto-style | 2008-04-10 08:42 | ショッピングセンター
 「NBの弱い分野で、PBのニーズが高まる」_d0015277_19302076.jpg千葉市幕張のイオン本社で開催されている同社のプライベートブランド(以下、PB)、トップバリュの新製品発表会を訪ねました。PBとは小売業者が消費者の声をもとに商品企画を立案、そこで決定された仕様に従ってメーカが商品を生産、完成した商品は小売業者が全量買い上げ、小売業者のブランドで販売する商品を指します。また、マスメディアを使った広告を積極的に行わず、物流コストも削減されるため、ナショナルブランド(NB)に比べ、安い価格で提供できます。最近では消費者の間で食品の安心・安全への関心が高まっているため、NBよりも安いという理由だけでなく、原料の調達から加工、流通までの過程を透明化し、小売業者が責任を持って品質管理しているということで、PBは人気商品となっています。例えば、ウナギ。稚魚の段階から、養殖、加工、出荷の段階まで、すべての製造・流通過程を追跡できるため、まさに、安心・安全を約束した商品を消費者に提供できます。早速、トップバリュのウナギ試食してみると、予想以上に”うまい”を実感できました。中国産うなぎにおいて、禁止薬物が使われていたことが報じられて以来、「うなぎ=危険」というイメージを抱き、食べていなかったので、やっと安心して食べることができる商品に出会うことができ、素直にうれしい気持ちになりました。一般に大手スーパーマーケットチェーンで売られている商品の8割はNBであり、カップ麺など強力なNBが存在するため、PBが参入しても、なかなか、消費者はブランドスイッチしません。一方、”強力なNBが存在しない商品分野”、たとえば、前述のウナギや漬物と農産品などでは、じわじわとPBのシェアが高まってきています。中国産の冷凍ギョーザ事件以降、大手メーカ製品だからといって必ずしも安心できなくなりました。小売業者が責任を持って提供するPB。今後の展開が楽しみです。

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# by koto-style | 2008-03-07 19:29 | スーパーマーケット
「悪天候の日に買い物する」_d0015277_19264766.jpg東京地方は珍しく積雪が5cmを超えるなど、交通機関も乱れています。幸いなことに、今日は自宅作業のため、出かけないのですが、冷蔵庫の中は空っぽ。雪のなかスーパーマーケットに足を運びました。今日は節分のため、売場では恵方巻きの販売に力を入れていましたが、あいにくの天気のため、いつもの休日と比べて客数は約3分の1。恵方巻きは節分の時に食べると無病息災で過ごせるという言い伝えを根拠に、関西の海苔業界を中心に海苔消費を喚起するために”節分の日に巻き寿司を食べよう”というキャンペーンが、ここ4~5年、盛んに行われるようになってきました。総菜関係の会社では深夜3時頃に出社し、恵方巻きを作り始めるのですが、今日のように大雪が降ってしまうと、客足が減ってしまい大量に売れ残ってしまいます。もちろん天気予報である程度、客足が減ることは予測できましたが、節分の日は年に一度しかありません。クリスマスが終わるとクリスマスケーキが売れないように、今日しか価値を持たない商品は、今日売らざるを得ないため値段を下げても、売り切ろうとします。競争が激しくなっている流通業において、売り手が重視していることの一つが客数です。その客数を確保するために、儲けを度外視した目玉商品を用意し、お客の来店意欲を喚起するわけですね。店に来るきっかけとして、年中行事にちなんだ商品を販売するわけです。しかし、売り手が意図的に来店動機をつくっても、やはり天気には勝てず、計画していた客数を確保することは困難です。ですから、天気の悪い日に買い物すると、生鮮三品など保存がきかない商品は、晴れた日よりも割安で買えることもあります。「だったら、毎日、雨がいいなあ」なんて思いますが、雨が続くと農産、海産物の入荷が減るので価格は上昇します。予想外の悪天候は、まさに買い物日和ではないでしょうか!

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# by koto-style | 2008-02-03 19:25 | スーパーマーケット
「明るいキャラクターの知事が地域経済を活性化する」_d0015277_192118100.jpg
東京都品川区にあるイオン品川シーサイドショッピングセンターに、東国原英夫知事が来店し、宮崎物産フェアーにて自らトップセールスを行いました。天候は晴れているものの、寒風が吹き荒れる会場には、知事をひと目みたいという約2000名のお客がかけつけました。農協関係者等のあいさつの後、知事がステージに立ち、県内産の牛肉、果物などを紹介しながらPRします。知事自らが試食用の果物をお客に差し出し、握手しながら売場を歩くと、お客は次々に宮崎産品をかごに入れ、文字通り、飛ぶように売れていきました。体感温度は10度を切るほどの寒さにも関わらず、知事の額からは汗が滝のように流れ、商品説明の声にも力が入っています。宮崎県のトップ自らが先頭に立ち、セールスしていると、売場に立つ同県の農協や酒造業界関係者も、一致団結して販売に力が入ります。その熱気にお客も応えたくなり、商品をかごに入れます。宮崎のPRキャラバンには地元宮崎のメディアも帯同しています。東京のお客に向かって頭を下げて、一生懸命汗を流している知事の姿を、宮崎県民がメディアを通じて見ると、「僕らも大変だけど、がんばろう!」という気持ちになり、勇気を与えてくれるのではないでしょうか?宮崎県は全国の中でも雇用情勢が悪く、一部の大手企業を除き、目立った製造業もありません。そんな逆境の中で生き抜かなければならない宮崎県民は、何よりも東国原知事の明るさが励みになったのではないでしょうか? 中央官庁の官僚から転身された知事よりも、もっと身近に庶民の暮らしを実感として理解できる。その実直な姿が県民のハートをつかみ、さらには日本全国に宮崎県ファンを創っているのではないでしょうか? 関西方面でもタレント知事が誕生したようですが、二番煎じと言われないよう、さらに売場を盛り上げるパフォーマンスを期待したいですね。

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# by koto-style | 2008-01-27 19:20 | スーパーマーケット