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流通ジャーナリスト 購買促進コンサルタント金子哲雄がお届けする売場直送レポート


by koto-style
 「軽やかな経営体は長続きする」_d0015277_22473849.jpg今、注目している営業形態は移動販売です。江東区豊洲駅前にオープンしたスーパービバホームの店頭では、たこやき、おにぎり、クレープなどを製造販売する移動販売車を集め、集客力を高めています。たこ焼きが焼ける香りをかぐと、子供たちは親に買ってくれとせがみ、行列に加わっています。値段を見ると、たこ焼き8個で400円と、小銭感覚で購入できる商品を並べています。過去5年間に創業した方を追跡調査していますと、現在でも商売を続けている方には3つの共通点があります。まず、第一は初期投資を可能な限り抑えることです。例えば、商売をはじめる時、経営者はお客様志向を意識していますが、開業から年月が経過すると、いつのまにか、経営目的が借入金返済にスライドすることがあります。すると、お客様からそっぽを向かれ、経営が傾きはじめます。第二点目はお客の「いい」と経営者の「いい」を一致させていることです。例えば、スーパーマーケットに来る、平日のお客様は、おいしさよりも、スピードを求めているにも関わらず、売り手は「うまさを追求」することが、お客のためになると勘違いすることもあります。買い手の視点を失わないためにも、時には経営者自らがお客となり、お金を払う側になっています。三点目は必要最低限の資産しか持たないことです。当然、店舗、什器はリースで調達、スタッフも常勤ではなく、パートタイム労働者を雇用し、変動費化しています。つまり、背負うものを軽くすることが、身軽な経営となり変化に対応でき、生き延びる経営体質になります。

「軽やかな経営体は長続きする」

移動販売車で買い物しながら感じました。
# by koto-style | 2005-07-10 22:46 | コンビニ他
「感動を言葉で伝えるとスタッフは喜ぶ」_d0015277_22414943.jpg日本で暮らしていると、あまり気付かないかもしれませんが、日本の小売業、レストランの接客は世界でも随一だと感じています。ドイツ(ハンブルグ)、イタリア(フィレンツエ)などの市場にも、にっこりと笑い、楽しそうに仕事をしている人はいらっしゃいますが、その比率は少数派といっても過言ではありません。かつてショッピング天国と言われた香港でさえも、ブスっとした顔でレジを叩くのが一般的です。まあ、自分が訪ねるところは観光向けではなく、地元客用の市場のため、普段着の接客だったのかもしれません。さて、お腹が空いたのでふらんす亭というチェーンレストランに入りました。汗だくだったせいか、座った瞬間に冷たい水を運んでくれたことに感動しました。当たり前のように思えますが、混雑するランチタイムに、「お客様が、して欲しいこと」をタイミングよく実行することは、できるようで、できません。ハンバーグを載せた鉄板は約0.5㎏あります。鉄板2枚とライスの皿を持ち、テーブルまで運ぶ作業は見るからに重労働ですが、スタッフはにこにこしながら、楽しそうに仕事しています。テーブルに料理を運びながら、お客様からのオーダーもさばいています。笑顔で店内を動く姿は、料理をより一層、おいしくさせるものでした。「楽しそうに働いていると、お客様が褒めて下さるんです。それが励みになります」。20歳くらいの女性スタッフは答えてくれました。学校を卒業すると、なかなか、褒められることはありません。素直に感動したこと、うれしかったことは言葉で伝えるようにしたいと思います。

「感動を言葉で伝えるとスタッフは喜ぶ」

ふらんす亭にて感じました。
# by koto-style | 2005-07-04 22:40 | レストラン
「五感力を高めると、売上はアップする」_d0015277_22304347.jpg気温が30度を超えると、キーンと冷えたドリンクが飲みたくなります。ランチタイムに飲食店に入ると、真夏日にも関わらず、熱いほうじ茶が出されたんですね。額から汗が滝のように流れていました。スタッフは朝から冷房の効いた室内で仕事をしているため、むしろ肌寒く感じ、温かいお茶を出したとのことでした。売り手が考える「お客様が喜ぶこと」と、お客が実際に「喜ぶこと」が一致していると、売上はアップしますね。逆に伸び悩んでいる時は、売り手は「お客のこうして欲しい」を検証してみるといいのかもしれません。さて、お風呂からあがると、夕涼みがてらGMSに出かけました。お中元売場を通ると、贈答用のカルピスが陳列されており、見ていると飲みたくなりました。そのまま、売場を歩き回りカルピスを探しましたが、ないんですよ。カルピスが。ドリンク類コーナーに行くと、既に棚には一本も残っておらず、売り切れていました。「気温が上昇すると、喉が渇く」という生理現象に、消費者は忠実に反応します。暑くなれば、冷たいものが売れ、寒くなれば温かいものが売れる。シンプルなルールです。エアコンやコンピューターなどが発達すればするほど、人間が本来持っている五感力が低下していくように思いますが、シンプルなルールは健在です。最近、都心部での移動に自転車を使用し、自然の風に直接、触れています。暑さ、寒さを肌で感じているせいか、自分が欲しいと思ったものが、そのまま売れ筋商品になっています。パソコンをはじめとする文明の利器は使い過ぎに気をつけたいです。まさに、ご利用は計画的にですね。

「五感力を高めると、売上はアップする」

カルピスの売場で感じました。
# by koto-style | 2005-07-02 22:29 | ショッピングセンター
「売上はブランドイメージで変わる」_d0015277_12244289.jpg江東区のアメ横と呼ばれる、砂町銀座商店街を歩きました。魚屋さん、肉屋さん、八百屋さんなど、いわゆるパパママストアが、全長660mの街区に約100店舗、集積しています。店頭では、いらっしゃい、いらっしゃいと威勢のよい掛け声をかけながら、店主自ら、お客様を呼び込んでいます。砂町銀座は都内でも屈指のブランド力を誇る商店街であり、「鮮度が高く、安くて、うまい」というイメージが地域客の間で定着しています。今日も400円前後でカツオの刺身が売られていました。くりっとしたアイパーの髪型をした、鳥羽一郎風のスタッフから「にんにく、ぶっかけると、すぐに食べられるよ」と声をかけられると、思わずカゴに入れてしまいますね。さて、元気のある商店街では、お客様に対し「できること」を明確に提示しています。例えば、横浜・元町では「舶来品が豊富」、秋葉原では「電気街」、かっば橋では「食器街」というように、その商店街がお客様に対し、提供できる便益が、そのままブランドイメージとして築かれています。また、あるディスカウントストアでは、必ずしもすべての商品が安いわけではないのですが、LVの財布(5万円未満のもの)、ティファニーのネックレス(2万円前後のもの)が他店を圧倒する安さであると、他の商品が競合より高くても、お客様は安いと感じるようです。賢い店では、すべての分野ではなく、一つか二つ、特定分野において、圧倒的な安さと品揃えを誇り、ブランドイメージを確立し、自店の存在をお客様の記憶に残し、売上アップにつなげています。

「売上はブランドイメージで変わる」

砂町銀座商店街にて感じました。
# by koto-style | 2005-06-30 12:23 | コンビニ他
「求められる販売形態は、加齢とともに変化する」_d0015277_12224774.jpg昭和40年代に建設された多くの公共住宅は、5階建て以下の場合、エレベーターが設置されていませんでした。足が不自由になると、一階のポストまで、郵便物を取りに行くことさえも難儀になります。建築物は30年、40年後に求められる機能を考え、設計することが大切であると実感しています。さて、GMSという何でも揃う小売業態が出現し、20年以上経過しますが、この販売方法は子育て世代の利便性を重視した商売のやり方です。対象とするお客様が加齢し、足腰が弱まってきますと、店内を歩き回って選ぶ楽しみは、そのまま魅力から不便へと変わって行きます。我が家の目の前にも、GMSがあり、その恩恵を頂いておりますが、40年後も、地域のお客様が品揃えの豊富さに魅力を感じるかどうかは疑問です。今朝、午前6時30分ごろ、江東区辰巳団地を自転車で走っていると、人だかりができ、賑わいのある広場がありました。近づいていくと、いわゆる野菜の行商の方がパラソルを開き、キャベツやきゅうり、ネギ、なすび、とうもろこしなどを販売しているんですね。GMSで3本198円で販売されているネギが、3本で150円。うれしくなって、思わず二束買ってしまいました。30代の方と70代の方では生活時間帯が異なります。子育て世代は会社帰りの午後10時ごろまで、店が開いているほうが便利ですが、70代を超えると午前6時台に、その朝、仕入れてきたものを購入できるほうが喜ばれますね。お客の家の前まで訪問し、商品を広げて売る移動販売。まさにシニア時代の売り方ですね。

「求められる販売形態は、加齢とともに変化する」

辰巳団地の朝市にて感じました。
# by koto-style | 2005-06-21 12:21 | ショッピングセンター