流通ジャーナリスト 購買促進コンサルタント金子哲雄がお届けする売場直送レポート


by koto-style

カテゴリ:コンビニ他( 26 )

d0015277_2375562.jpg本日より、神奈川県商工会連合会主催の第二創業塾が始まり、約2ヶ月ぶりに横浜駅周辺を歩きました。西口周辺にはティーンエイジャー向けのアパレルショップなどが立ち並び、ヒップホップ系のファッションから浴衣を着た男女まで、肩がぶつかりあうほど混雑していました。人が集まるところでは商売の新陳代謝が激しく、客層の加齢にあわせて、業種・業態を変化させています。お客の視点では、いつも真新しい店があると、新鮮な気持ちで買物できますが、売り手からすると、常に新しい状態を保ち続けるためにはコストがかかります。もちろん、そのコストは売価に転嫁され、消費者が負担することになるのですが、変化がなければ来店動機が生まれないのも事実です。自宅の前にあるジャスコ東雲店でも、大規模住宅開発によって人口が増加し、住民構成も変化してきています。江東区のイメージと言えば、人情あふれる下町と思われがちですが(もちろんイメージ通りの方も生活されていますが)、近年では50階を超えるタワーマンションなども複数建設されています。バブル崩壊後にビジネスを興し、株式公開したホリエモン型の「ネオリッチ層」も居住するようになり、消費活力は高まりつつあります。GMSの売場には、従来ならば、成城石井などの高級スーパーのみでしか扱っていなかった、素材厳選のしょうゆなどの調味料が国産ブランドに混じって品揃えされるようになりました。日常的な食べ物や消費財(消えてなくなるモノ)のグレードをアップすることが、ネオリッチライフのようです。

「客層の変化に応じて、リニューアルする」

ジャスコ東雲店にて感じました。
[PR]
by koto-style | 2005-08-20 23:06 | コンビニ他
d0015277_23174641.jpg気温が30度を超えていたので、夕涼みがてらジャスコ東雲店に出かけました。暑い日が続くと、冷やっこ、冷麺、冷やし中華、冷しゃぶなど、温かい料理よりも、冷たい料理が食べたくなります。売場を見ると、クールメニューのフェース(陳列されている商品の面数)は日に日に増えているようでした。ふと、豆腐コーナーをのぞくと、A4サイズ横大のPOPが目に入りました。「只今ところてんはテレビ放映の影響により商品入荷が未定となっております。大変ご迷惑をおかけしますが何卒ご了承頂きますようお願い申しあげます」。てっきり、朝、昼、連続して生放送に出演する例の司会者が「体によさそうなこと」を言ったのでしょうか。ところてんの在庫はゼロでした。かつて、番組の中で「ココアが体によい」と司会者が語ると、放送直後からココアの品切れが続出。品切れになったことがニュースとなり、さらに話題を呼び、品薄状態は数ヶ月、続きました。改めてテレビの影響力を思い知らされました。逆に申しますと、テレビに取り上げられると爆発的に売上がアップするとも言えます。先日、情報番組の関係者とお目にかかった際、生放送開始、3時間前でも、約8分の放送枠の内容が決まっていないこともあるそうです。まずは、自社のニュースとなりそうなネタを地元タウン誌、業界紙、ラジオ、テレビ局にリリース(ネタの概要)を流すことが大切ですね。もちろん、リリースを流したからといって、必ずしも取り上げられるとは限りませんが、メディアの隙間に入り込むためにも、自社情報を発信し続けることが重要ですね。

「売上はテレビ情報で変わる」

ところてん売場で感じました。
[PR]
by koto-style | 2005-07-17 23:17 | コンビニ他
d0015277_2312352.jpgジャスコ東雲店の鮮魚売場を歩いていると、一枚のボードを発見しました。見ると、お刺身の盛り合わせに入れられている一品一品の魚の産地が記されていました。従来から単品の刺身には価格といっしょに産地名が書かれていましたが、今では小分けされた魚の一つ一つにまで産地表示し、消費者に安心感、安全性をアピールしています。BSE騒動以降、食品分野においては、大手流通業を中心にトレーサビリティーと呼ばれる、産地や生産履歴の公開が活発になってきました。牛肉の場合、育った牛舎の地名、親牛の種類、食べた餌の種類、牛の健康診断結果など、成長過程の記録を消費者に公開し、安全性を証明しています。今、食品分野において産地表示のルール作りが課題となっています。例えば、野菜の場合、作っている畑の所在地ではなく、出荷した農協の所在地が産地となっていることもあります。生産者は嘘をついているのではなく、畑の広さによっては行政区分をまたがることもあるからです。従って、出荷した農協の所在地を産地として明記することが慣例となっています。同様に魚に関しても、どこで獲れたモノかによって、取引価格が異なるため、産地表示に関して神経質になっている漁協さんもあります。取材でおじゃました、いくらの産地、北海道・標津町では、産地の中にある一つの工場で食品事故が起きても、風評被害により、他の水産加工業者も影響を受けるため、町内すべての水産工場において国際的な食品衛生管理基準HACCPを満たし、認証を受けています。

「情報を公開すると消費者は安心する」

ジャスコの鮮魚売場で感じました。
[PR]
by koto-style | 2005-07-16 23:11 | コンビニ他
d0015277_2257878.jpg江東区豊洲駅周辺では造船所等の郊外移転に伴い、跡地において、3000戸以上の大型集合住宅のプロジェクトが続いています。今から10年くらい前までは、銀座から台場地区に向かって晴海通りを走ると、自衛隊の艦船が修理・点検している姿も見られましたが、現在は更地となり、大型商業集積予定地となっています。さて、豊洲駅前・巴コーポレーション跡地にオープンしたホームセンター(以下、HC)に行くと、フロアの中央部に人だかりができていたので近づきました。見ると、お客様の目の前で畳を縫って、カットしている工場があるんですね。畳といえば、藍染の衣装を着た職人さんが手作業でするものだとばかり思っていたのですが、いくつかの工程を除き、機械を器用に使いながら、一枚、一枚、完成し、積み上げられていきます。もはや、うどん、そば等の食品のみならず、家庭用耐久消費材までもが、製造工程をお客に見せ、手間がかかっていることをお客に認識させ、商品価値を高めようとしています。一般に食品スーパーでは試食販売や調理シーンを見せるなどして、リアリティーある売場作りを展開していましたが、非食品部門を扱うホームセンターにおいても、製造小売コーナーを設けることで、売場にアクセントができますね。工具コーナーでは溶接機械の実演を行うなど、店内で工事現場さながらの雰囲気を作り、購買意欲を喚起していました。今、HC業界ではショッピングテーマパークというコンセプトで、実演販売そのものがアトラクションとなり、集客力を高める傾向にあります。

「非食品分野でも製造小売の時代である」

豊洲のホームセンターにて感じました。
[PR]
by koto-style | 2005-07-11 22:56 | コンビニ他
d0015277_22473849.jpg今、注目している営業形態は移動販売です。江東区豊洲駅前にオープンしたスーパービバホームの店頭では、たこやき、おにぎり、クレープなどを製造販売する移動販売車を集め、集客力を高めています。たこ焼きが焼ける香りをかぐと、子供たちは親に買ってくれとせがみ、行列に加わっています。値段を見ると、たこ焼き8個で400円と、小銭感覚で購入できる商品を並べています。過去5年間に創業した方を追跡調査していますと、現在でも商売を続けている方には3つの共通点があります。まず、第一は初期投資を可能な限り抑えることです。例えば、商売をはじめる時、経営者はお客様志向を意識していますが、開業から年月が経過すると、いつのまにか、経営目的が借入金返済にスライドすることがあります。すると、お客様からそっぽを向かれ、経営が傾きはじめます。第二点目はお客の「いい」と経営者の「いい」を一致させていることです。例えば、スーパーマーケットに来る、平日のお客様は、おいしさよりも、スピードを求めているにも関わらず、売り手は「うまさを追求」することが、お客のためになると勘違いすることもあります。買い手の視点を失わないためにも、時には経営者自らがお客となり、お金を払う側になっています。三点目は必要最低限の資産しか持たないことです。当然、店舗、什器はリースで調達、スタッフも常勤ではなく、パートタイム労働者を雇用し、変動費化しています。つまり、背負うものを軽くすることが、身軽な経営となり変化に対応でき、生き延びる経営体質になります。

「軽やかな経営体は長続きする」

移動販売車で買い物しながら感じました。
[PR]
by koto-style | 2005-07-10 22:46 | コンビニ他
d0015277_12244289.jpg江東区のアメ横と呼ばれる、砂町銀座商店街を歩きました。魚屋さん、肉屋さん、八百屋さんなど、いわゆるパパママストアが、全長660mの街区に約100店舗、集積しています。店頭では、いらっしゃい、いらっしゃいと威勢のよい掛け声をかけながら、店主自ら、お客様を呼び込んでいます。砂町銀座は都内でも屈指のブランド力を誇る商店街であり、「鮮度が高く、安くて、うまい」というイメージが地域客の間で定着しています。今日も400円前後でカツオの刺身が売られていました。くりっとしたアイパーの髪型をした、鳥羽一郎風のスタッフから「にんにく、ぶっかけると、すぐに食べられるよ」と声をかけられると、思わずカゴに入れてしまいますね。さて、元気のある商店街では、お客様に対し「できること」を明確に提示しています。例えば、横浜・元町では「舶来品が豊富」、秋葉原では「電気街」、かっば橋では「食器街」というように、その商店街がお客様に対し、提供できる便益が、そのままブランドイメージとして築かれています。また、あるディスカウントストアでは、必ずしもすべての商品が安いわけではないのですが、LVの財布(5万円未満のもの)、ティファニーのネックレス(2万円前後のもの)が他店を圧倒する安さであると、他の商品が競合より高くても、お客様は安いと感じるようです。賢い店では、すべての分野ではなく、一つか二つ、特定分野において、圧倒的な安さと品揃えを誇り、ブランドイメージを確立し、自店の存在をお客様の記憶に残し、売上アップにつなげています。

「売上はブランドイメージで変わる」

砂町銀座商店街にて感じました。
[PR]
by koto-style | 2005-06-30 12:23 | コンビニ他