流通ジャーナリスト 購買促進コンサルタント金子哲雄がお届けする売場直送レポート


by koto-style

カテゴリ:コンビニ他( 26 )

d0015277_23492011.jpgニューヨークと言えば大都市ですので、銀座のように大きな百貨店や老舗専門店などが林立しているといったイメージですが、元気なパパママストアも密集しています。ただ、モノを売る店であっても、物販は副次的なものであって、体験や経験を売っているんですね。マンハッタンの自転車店に行くと当然、自転車は売られていますが、それ以上に自転車のツーリングツアーや自転車レース観戦ツアーなどを販売しています。つまり、壊れない商品の場合、購買頻度は壊れるまでは買い替えないものですが、購入後の使い方、すなわちツーリングやツアーというものは、商品を買ってからも買う機会があるサービス商品のため、来店頻度までもアップします。モノを売るのではなく、その商品を使って得ることのできる体験を売る、それがニューヨークスタイルのようです。ちなみに、スーパーマーケットの二階には直営の料理教室が併設されるなど、単に食材を供給するだけでなく、食卓提案、すなわち新鮮な食材を使い、おいしい家庭料理のあるライフスタイルを売っているわけですね。モノを売るという行為は、スケールメリットのある大企業ほど大量仕入、大量販売により安く売ることができ、小規模店では価格競争力という面では勝てません。従ってモノを売るのではなく、商品の使い方、食べさせ方、楽しみ方を教えるといったサービス収入は、まるまる粗利益になりますので、収益面において貢献できます。自転車店も売場というよりも、その店で買った客のたまり場となり、サービス商品を買っているようでした。

「成熟化した消費社会では体験を売る」

マンハッタンにて感じました。
[PR]
by koto-style | 2007-05-14 23:46 | コンビニ他
d0015277_11484692.jpg秋葉原電気街の裏街道を歩いていると、中古パソコンパーツ屋さんが並んでいます。自分にとって中古パーツ屋さんは宝の山、ひとつひとつの店に並んでいる商品を目をこらして見ていると、人気商品の影に隠れるように、掘り出し物が転がっています。掘り出し物を見つけた時の嬉しさが忘れられなくて、中学生の頃から通い続けています。そんな宝探し気分で、アキバの裏道を歩いていると、中古パーツ屋さんの前で気になるPOPを見つけました。「1GB、100円」、近づいていくと、2Gから10GBの中古ハードディスクが店頭に山積みされていました。データの量り売りとでも言うのでしょうか?ギガ単位で価格設定するところが、なんとも秋葉原らしい売り方と感じでした。1G・100円と言われると、なんとなく「安い」印象ですが、新品のハードディスクは今、300Gで9000円前後ですから、1Gあたり30円。新品のほうが中古よりも安いのが実情です。パソコンやハードディスクのような電子機器は技術進化が早く、新品を買っても、すぐに陳腐化し、価値は文字通り二束三文になってしまいます。中古店では、無料もしくはそれに近い価格で中古完成品を仕入れ、それを分解し、パーツとして販売しているわけです。お客も、素人客はいませんから、商品説明の必要もありません。新品と異なり、元手がほとんどかかっていない商品を販売しているため、当然、新品を販売するよりも、儲かってしまうんですね、きっと(笑)。お店の見た目は、お世辞にも、小奇麗ではありませんが、経営面では、がっちり稼いでいるようです。

「新品よりも中古品販売店の方が元気である」

秋葉原の裏通りにて感じました。
[PR]
by koto-style | 2007-03-13 11:46 | コンビニ他
d0015277_19135936.jpg東京、京都、横浜の三箇所において、繁盛している商店街の特徴がありました。それは、車が一台ほどしか通行できない道幅の商店街では賑わいがあるんですね。ちょうど、すれ違う際に軽く、通行人同士の肩が触れるくらいの距離感は、世知辛い世の中、かえって喜ばれているようです。(大型ショッピングセンターの場合、肩が触れ合うほどの狭い通路は顧客満足度を低下させます)新宿から中央線で5分、中野サンモール商店街は都心で最も近い住宅地隣接型の商店街です。店主の客寄せの声や、ありがとうございましたの声が、商店街の中をこだまし、POPをでかでかと貼った店頭は、否応がなしに人ごみができ、賑わった雰囲気となります。その賑わいが人を呼び込み、歩いているだけで、なんだか楽しい気分、何か新しいもの、愉快な体験ができそうな気分になります。そう、繁盛している商店街は店主の声が響き、お客が「○○下さい」といった声がBGMとなり、街区全体が盛り上がっているんですね。値段は大型店とほぼ同じもしくは、やや高いくらいですが、決して、消費者は不満げな顔をしていません。そう商店街は大型SCとは全く別物です。モノを買うということでは共通していますが、モノを売買する場ではなく、あくまでも、店主と客、客と客が触れ合う場所なのです。商店街が求められる快適な商業空間とは単にエアコンが効いた空間というわけではなく、人の袖が触れ合うほどの「狭さ」と、そこで生きる人の息遣いが聞こえる雰囲気作りが、商店街業態のあるべき姿の一つではないでしょうか。

「街路を狭くし、賑わいを創出する」

中野サンロードで感じました。
[PR]
by koto-style | 2007-02-17 19:13 | コンビニ他
d0015277_11261088.jpgプロスポーツの世界では、日本のプロチームに所属することなく、いきなり海外のチームからプロ人生をスタートする選手も見られるようになってきました。「海外の強豪チームでプレーする」というのは最終目標ではなく、まさしくスタートラインもしくは通過点になりつつあります。投資の世界では既に国境はありません。上海の建設ラッシュは政府によるものではなく、そのほとんどが世界中の民間投資集団による開発です。つまり、民間がリスクを負って開発しても、採算に合うだけでなく、投資額以上の収益を得ることができると予想されるため、開発が活発化するんですね。中国の国家予算を考慮すると公共事業だけでは、大規模な開発はできません。今、上海は世界中の機関投資家が、お金を集め、リスクを負ってでも、投資したい街になっています。つまり、上海では、政府のみならず、世界中の投資家が街づくりに参画し、巨大ショッピングセンターやオフィスビルを開発しているんですね。残念ながら、上海は東京から飛行機で約2時間半、日本にある、ほぼすべての大都市が上海と競合することになります。同じお金を投資するのであれば、元本の安全性を重視する方は国内に、利回りを重視する方はおそらく上海にお金を出すのではないでしょうか?これからの街づくりは地域住民の声のみならず、投資家の声を聞き、お金を集められるプランでなければ、その街は競争力を失ってしまうのではないでしょうか。都市化の進む上海でも、路地裏には、まだまだ屋台のラーメン店もあり、息苦しくありません。

「投資家の声を活かす事が、地域活性化のキーワードである」

上海にて感じました。
[PR]
by koto-style | 2006-12-27 11:24 | コンビニ他
d0015277_132028100.jpgニューヨークの交差点のかどには必ずあるのが、デュアンリードというドラッグストアチェーンです。メインストリートにある店舗は24時間営業、小型店であっても夜11時くらいまで営業しています。どの店も明るく、品揃えは医薬品のみならず、雑誌、ドリンク、ちょっとした軽食、コーヒースタンドなど、ちょうど日本のコンビニエンスストアと同じテイストの売場です。同店のオリジナルの医薬品や衛星用品は、海外へのお土産としても好評です。日本のセブンイレブンでは、POSシステムなどを高度に使いこなしていることもあり、品切れはほとんどありません。NYのデュアンリードでは、品切れもあれば、欠品もあります。ちょうど、買おうと思っていたお菓子が品切れしていたので、店員さんに、在庫を尋ねると「ワンブロック先にある、同じチェーン店にあるので、隣に行って下さい」と言います。日本であれば、「とんでもない、対応だ」と感じられるかもしれませんが、NYでは「お客は歩けるのだから、行けばいい」とお客も、店の対応を決して悪いとは思いません。非常に合理的ですね。アメリカの店頭では、問題を店員さんが「解決する」のではなく、お客が自分で解決できるよう、店員さんがそのためのヒントを提供することが、よいサービスなんですね。せっかく、お客に喜んで頂けるだろうと、親切なことをして、万が一、ミスが生じた場合、逆に訴えられることもあります。アメリカの訴訟社会は、その国のサービススタイルまでも、形成するんですね。

「その国の文化を知ると、経営スタイルが見えてくる」

デュアンリードで感じました。
[PR]
by koto-style | 2006-11-29 13:18 | コンビニ他
d0015277_22395184.jpg今まで「欲しい」と思ったモノは、ほとんど手に入れてきました。といっても、せいぜい2万円未満の商品なのですが、今回ばかりは、発売初日から全く手に入りませんでした。バッファロー社から発売されている「ちょいテレ」(DH-ONE/U2)というUSB接続タイプのワンセグテレビチューナーです。パソコンのUSB端子に差し込むだけで、ワンセグ放送を楽しめものです。メーカ希望小売価格は11500円。秋葉原、有楽町などにある大手量販店は即日完売で、入荷は未定とのこと。安く、手軽にワンセグ放送を見られるため、購入希望者が殺到したようです。自分の場合、自宅でなかなかテレビを見る時間がありません。せめて移動中の車内や隙間時間にテレビを見て、勉強したいと思っていたため、どうしても手に入れたかったんですね。そこで、オークションサイトを開き、型番を入力すると、100点以上、新品のちょいテレが出店されているではないですか!しかも、同一人物と思われる人が同じ品を数十点、出品しているようでした。例えば、大手量販店では10%のポイント還元を行っています。つまり、同じ商品を10個、購入すると、1個はポイントで買えます。自分用は1つで済みますから、残り10個をオークションで販売するんですね。当然、すぐ欲しい人がいますから、15000円以上の値段で取引されています。う~ん、ネット上において、世界規模での個人売買市場が成立すると、ますます買い物の知恵を持った人が優位になります。消費者も勉強しなければ、高いものをつかまされる時代になりました。

「オークションサイトが価格を高騰させる」

ネットをつなぎながら感じました。
[PR]
by koto-style | 2006-10-21 22:38 | コンビニ他
d0015277_10254131.jpg表参道を歩いていると、あまりの暑さのためカフェに入りました。といっても、メガネ店とカフェが併設されているその店では、ドリンクを飲んでいると否応がなしにメガネ売場が目に飛び込んできます。そのまま、メガネ売場に入ると、新作のメガネがずらりとあり、思わず手にとってしまいました。スタッフに尋ねると、第二週、第四週の月2回、新作がリリースされます。考えてみれば、暑くなれば薄着をし、寒くなれば厚着をします。服装が異なれば、当然、かけるメガネやアクセサリーもファッショに合わせて変化するはずです。今まで一式3万円前後したメガネも、レンズ込みで5000円、7000円、9000円台と手軽に買える価格帯になり、ファッションや季節に合わせて買うことができるようになりました。しかし、メガネの値段が安くなっても、かけ心地を微調整する時など以外、メガネ店に立ち寄ることはありません。表参道の店ではカフェを併設することで、メガネを買うつもりでなくても、目に入り、興味を引かせ、結果的に購入を促しています。書店にカフェが併設することは一般的になりましたが、今回、購買頻度が異なり、非関連アイテムを扱う店がジョイントすることで、新たな市場の開拓は、はじめての試みです。従来のメガネは医療機器の一つとして捉えられていたこともあり、ファッション性よりも信頼性を重視した販売手法がとられていました。もちろん、今でも医療機能も備えていますが、ファッション性に重きを置いた売り方により、購買頻度は高まり、市場拡大が実現したのではないでしょうか。

「異業種のジョイントで新たな商品コンセプトを創る」

表参道のZoffで感じました。
[PR]
by koto-style | 2006-09-02 10:23 | コンビニ他
d0015277_18233790.jpg商店街で勉強会を開くと、「昭和39年頃は良かったなぁ~」という声を店主のみなさまから、よく耳にします。考えてみると、昭和39年前後は商店街が最も華やかな時代でした。量販店や大型スーパーはほとんどなく、買物の中心は商店街でした。新しい商品や未来の生活は、商店街にある衣料品店や電気店を経由して消費者へと伝えられました。店頭にあるウインドディスプレイを見ながら、「いつか、こんな商品を欲しいな」という憧れが、店先には存在しました。新幹線の開通、東京オリンピックの開催、所得倍増計画の達成、世の中全体の雰囲気が前向きで、経済発展を遂げている自信に満ち溢れていたと言われています。街頭にはテレビが置かれ、プロ野球やプロレスが放映され、常に街区には人だかりができていました。今、商店街に行っても未来の暮らしはありません。そんな議論をしていると、ある店主がふと「あの頃の商店街に戻りたいなぁ」とつぶやきました。そこで、昭和39年代の商店街を復活するプロジェクトがスタートしました。流行を追い求め続けると、コストがかかり、流行遅れになると売れ残るリスクもあります。ラムネ、わたがし、金魚すくい、街頭テレビ、レトロな街なみは60歳以上の方にとっては懐かしく、30代以下の方にとっては新鮮に感じます。できれば、店主や販売担当者のファッションも、昭和30年代ルックを着用すると雰囲気が出ます。買物することで、生活レベルの向上を実感できた昭和39年前後を彷彿させる演出が商店街活性化のきっかけになるように思います。

「昭和39年に戻って、商店街を盛り上げる」

郊外の商店街を歩きながら感じました。
[PR]
by koto-style | 2006-07-21 18:20 | コンビニ他
d0015277_21491911.jpg有楽町線・ゆりかもめ豊洲駅前には日本で最初に開店したコンビニエンスストア(以下、CVS)があります。深夜から早朝にかけては運送関係者が、日中は近隣のオフィスで働くビジネスマンやOLが、夕方から夜にかけてはティーンエイジャーと連日連夜来店し、3台あるレジは常時フル稼働です。フランチャイズシステムは本部と加盟店から構成されています。本部において看板、広告宣伝、商品調達等を行い、加盟店は本部にロイヤリティー(経営指導料)を支払い、経営ノウハウの提供を受け、店舗を運営します。フランチャイズシステムは近年、始まったものではなく2000年以上続いているものです。キリスト教や仏教等に見られる、本山と地域寺院の関係も文字通りフランチャイズです。地域寺院は本山と同じ宗派を名乗り、同じ教義を使い、エンドユーザーである信者から寄付を集め、本山に上納金を納めます。1500年代(戦国時代)の刀流通は寺院ルートが一般的でした。寺院は宗教的な役割のみならず、京都本山をハブに全国の系列寺院を結ぶ情報ネットワーク網を有していました。そこで、地域寺院が刀の販売代理店となり、京都本山に発注し、本山から刀の産地(堺、関など)にある寺院を経由して刀匠に発注。完成すると逆ルートでユーザーへデリバリーし、同時に集金もされます。その現代版とも言えるのが、CVSでの通販商品の受渡しや、公共料金の収納、銀行ATMであり、寺院のビジネスモデルを真似たものです。儲かるという字が「信」「者」と組み合わせられたのも理解できますね。

「フランチャイズシステムは収益を生みやすい仕組みである」

CVSで感じました。
[PR]
by koto-style | 2006-03-28 21:48 | コンビニ他
d0015277_15325893.jpgニューヨーク、香港、フランクフルト、共通点はパパママストアが元気なことです。勝ち組の代名詞、NYと言えば大型店が根こそぎ小規模店をなぎ倒している印象ですが、実際は毛糸の帽子をかぶったおじさんがのんきにタバコをくわえながら、カメラやヘッドホンステレオを販売しています。観光客の方は価格を比較するよりも「すぐに手にしたい」「値段を比較するなんて面倒だ」と思う人が大半のようで、量販店よりも2割くらい高い値段がついていても気にせず買っていきます。今年1年間の消費を振り返ってみると、日本国内で買物するよりも、海外に出かけたついでに衣料品、靴などを買っていました。海外ですることと言えば、仕事、観光、そしてショッピングです。今や国内で買物をする意思を持ってショッピングセンターに行くよりも、旅行のついでにモノを買うほうがメインになっているんですね。ソウル往復航空券は17500円、新幹線で大阪往復が28500円となると、ますます、国内を旅行するよりも、異国情緒を味わえるアジア周辺に出かけ、食事をし、買物することが予想されます。消費者の買物エリアは国内のショッピングセンターのみならず、海外まで広がっています。ならば、日本のパパママストアがハワイやニューヨークに出店してはいかがでしょうか。海外で日本語が通じる小売店は日本人観光客から喜ばれます。また、NYでは敷金に相当する保証金は1ヶ月が一般的です。銀座や丸の内に出店するよりもはるかにハードルは低いです。日本人観光客が集まる海外、ねらい目かもしれませんね。

「パパママストアの経営は海外観光地がおすすめである」

地方商店街を歩きながら感じました。
[PR]
by koto-style | 2005-12-25 15:25 | コンビニ他