流通ジャーナリスト 購買促進コンサルタント金子哲雄がお届けする売場直送レポート


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カテゴリ:スーパーマーケット( 24 )

d0015277_2145476.jpgNYのスーパーマーケットを歩いていると、TPOに合わせて消費者は店を使い分けていることを実感します。月~木の昼間、もしくは会社帰りには住宅街にある売場面積200坪程度のFairwayなどに出かけ、金曜日の夜、外食をするのではなく、自宅でちょっとゴージャスなウイークエンドディナーを楽しみたい場合はBALDUCCI'SやWholefoodsに立ち寄り、土・日に家族でまとめ買いする時はハドソン川を渡ったニュージャージー州のロードサイドにあるWegmansなどに買出しに出かけます。今、マンハッタンでは外食するのではなく、自宅でちょっと贅沢な食材を使い料理をしたいというニーズに応える高級スーパーが人気を集めています。生鮮産品などの素材も売っていますが、シチューやスープ、ハム、ソーセージ、チーズなど、各店舗の仕様に沿って生産されたオリジナルフードは文字通り行列を作って買い求めています。外食ではなく、自宅で料理をすると必要以上に栄養素を摂取することがないため、肥満や成人病を予防すできます。また、店内では調理器具や食材を見ているだけで、料理を作ってみたくなるような、ディスプレイが行われています。つまり、単に空腹を満たすために料理をするのではなく、料理すること自体をエンジョイする、「娯楽としての料理文化」が家庭に定着しているようです。平日はすぐに食べられる即食型が、週末はプレミアム感のあるゴージャス型が、土日のまとめ買いは価格訴求型スーパーといったように、上手に使い分けられることが賢いニューヨーカーのようです。

「ゴージャスな家庭料理が人気である」

マンハッタンのBALDUCCI'Sで感じました。
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by koto-style | 2006-03-13 21:03 | スーパーマーケット
d0015277_2102816.jpgWegmans(ウェグマンズ),Fairway(フェアウェー),Balducci’s(バルドゥッチ)、NYの食品スーパーで働いている人は「精肉のことなら俺にまかせろ」「青果物ならば、俺に聞け」「チーズのことなら、何でも相談してね」といったように、自分の任務に対して誇りを持って仕事しています。青果を除き、鮮魚、精肉、総菜(デリ)部門の加工場は各コーナーの中央部にあり、スタッフが調理・加工しているシーンがお客から完全に見えます。黒人のシェフが真っ白の調理服を着て、手早く、鮮やかに包丁をさばく手つきは、料理をしているというよりも、ダンスを踊っているかのようにリズミカルに動いています。かっこいいだけでなく、無駄のない所作で手際よく作業していると「きっと、うまいんだろうな」と連想し、思わず買上点数もアップします。バックヤード作業さえも、お客に見せ、購買を促進するスタイルは文字通り「全員営業体制」をとっています。作業を見せる経営スタイルは、アメリカ社会の多様性から生まれたようです。加工している様子、調理シーンを見せることで「うそ、隠し事はない」ことを、言葉を使わずに伝えることができます。消費者も「自分の目で確かめ」、納得して購入するため、店側にクレームを言えません(それでも言う人はいるそうですが)。売り手と買い手のトラブルを未然に防ぎ、さらに買上点数もアップする公開経営スタイルが普及したのも頷けます。企業にとってクレーム処理はコストです。けち臭く削減するのではなく、お客に喜ばれながらコストを削る手法、早速、真似たいと思います。

「公開経営スタイルによってコストダウンを図る」

NYの食品スーパーで感じました。
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by koto-style | 2006-03-08 20:59 | スーパーマーケット
d0015277_2053391.jpgマンハッタンのアッパーウェストサイドにあるFairway(フェアウェイ)というスーパーマーケット(SM)を訪ねました。地元の方が日常的に使うSMで、売場面積は二層で200坪。一階は生鮮食料品、二階はオーガニック食品専門フロアーと雑貨、カフェがあります。店前には赤、黄色のパブリカなどカラフルな青果物の大量陳列が飛び込んできます。カリフォルニア産オレンジ4個で$1やワシントン産FUJI(リンゴ)が2個で$1.39が床面80cmくらいの高さから200cmの高さまでぎっしりと詰めて並べられており、豊かさを強烈に印象付けます。お客様は専業主婦に加え、ハウスキーバーの女性が子供連れで買い物に来ています。商圏内の分譲アパート相場は120㎡で約1億円~1.5億円、家賃相場は月額50万円~60万円、平均世帯年収は1500万円前後の層が暮らしています。年収600万円以上の中間所得層と呼ばれる方はマンハッタンよりも住宅費が安い郊外に住んでおり、片道通勤時間2時間ということも珍しくありません。美味いものよりも調理時間の短いものが好まれるのも理解できます。その割に精肉コーナーでは家庭調理用のステーキ肉が20種類以上、売られています。家で料理すると換気扇の掃除が大変だろうと思い、店の方に尋ねると「庭やベランダ、もしくはオーブンで焼き物はするので、脂汚れの心配はない」とのことでした。後片付けがラクチンなメニューとして、しゃぶしゃぶ人気が高まっています。関連陳列でMITSUKAN(ミツカン)のゴマダレが定番化したことからも食べ方として根付きそうです。

「通勤時間が品揃えを左右する」

マンハッタンのFairwayで感じました。
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by koto-style | 2006-03-07 20:51 | スーパーマーケット
d0015277_2164892.jpg災害時、流通業は何ができるかをテーマに取材しているせいか、街を歩いていても「今、地震が起きたらどこに避難しようか」など、ついつい考えてしまいます。阪神淡路大震災では朝方のため、亡くなられた方の9割弱は家具等による圧死でした。震度7ではテレビは約7メートル吹き飛び、ピアノは天井を突き破ります。つまり、家具を固定するだけで安全性は高まります。また、ガラス類は凶器にもなるため、必ず、飛散防止フィルムを張るなど、予防をすることが重要です。超高層ビルでガラスが割れると、そのまま、気圧の格差によって外気に吸い込まれ、窓から転落する恐れがあります。景色の美しい窓際の席に座っている時に被災すると、場合によっては命取りとなります。専門家の方によると、すべての市民が助かることは困難であったとしても、予め「この場所で被災したら、このような行動をとる」ということをシミュレーションしておくと、死亡率は大幅に低下すると言います。都心部で意外にも安全な場所は遊園地などの娯楽施設でした。ジェットコースターの走路など、鉄骨があるため「危険かな」と思いきや、不特定多数が集まる場所は免震構造で建設されるなど、一般の建物に比べ地震災害に強いつくりになっていました。もし、都心部で揺れを感じたら、六本木ヒルズなど、新しそうなビル、すなわち阪神淡路大震災以降に立てられた建物に逃げ込むことが、比較的安全と言われています。大地震が遠いものではなく、身近に迫っていることを認識しながら、予め準備することが大切ですね。
「都市型娯楽施設は避難所にもなる」後楽園ラクーアにて感じました。
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by koto-style | 2005-04-10 02:17 | スーパーマーケット