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流通ジャーナリスト 購買促進コンサルタント金子哲雄がお届けする売場直送レポート


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「自分流のマーケット指標を持ち、判断力を高める」

「自分流のマーケット指標を持ち、判断力を高める」_d0015277_22552943.jpgはじめて出かけた街にいくと周辺にセブン・イレブン(以下、セブン)と牛丼の吉野家があるか否か必ずチェックします。セブン・イレブン、吉野家があると、既に商圏人口が十分にあり商売に適した立地、もしくは、これから人口が伸び、”将来性のあるエリア”であると判断しています。一般に新店を出す場合かならず商圏調査を行うのですが、立地というのは一度、店を出すとなかなか変えることができないため、綿密かつスピーディーに行います。出店候補地によっては、不動産情報が流れると60分以内に判断しなければ、競合他社にとられてしまうということもあります。いいなぁ~と思う立地は誰もが出店したい場所なんですね。リーディングカンパニーであるセブンや吉野家は、業界2位グループの企業に比べて、出店基準が厳しいんですね。というのは業界2位グループは、なんとか首位企業に追いつけ、追い越せと、成長を急ぐあまり出店基準はやや甘く、首位企業が出店しない立地であっても、店を出してしまう傾向があるんですね。そんなセブン、吉野家の出店基準の厳しさに”乗っかる形”で出店を進めるラーメンチェーンもあります。都市部で働く人のランチ事情を振り返ってみますとセブンの弁当か、吉野家の牛丼、そしてラーメンです。そこで、そのラーメンチェーンではセブンと吉野家に間にあるビルにテナントがあけば、ほぼ無条件で出店しています。社長さんいわく、セブンや吉野家は厳しい出店基準なのだから、わざわざ自社で調査をしなくてもよいじゃないかと。このやり方であれば、新入社員であっても、新規店舗の立地調査ができ、人件費もベテラン社員と比べて安く、おまけに教育訓練コストもかからりません。当然、競合チェーンよりも低コストで出店できます。このように自分流の経済指標を持つと、ビジネス現場における判断力を高めることができるのではないでしょうか?
by koto-style | 2009-04-07 22:53 | コンビニ他